みなさんこんにちは。
みなさんは着物を着用されるときは、何を基準に選ばれていらっしゃいますでしょうか。
基本はTPOに合わせた着物を選ぶことにはなると思いますが、その中でも自由に選べる部分もありますよね。

そんなときに、一つの基準になるのが着物の模様ではないでしょうか。
帯や織り方にこだわりをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、やはり模様を一番気にかける方が多いと思います。

今回は、複数ある模様の中でも辻が花染めによって生み出される模様についてご紹介します。

□辻が花染めの歴史

辻が花染めは上記の様に巧みな技法によって他にはない美しさを表現しています。
しかしながら、どのような歴史を持っているのかという詳細については不明です。

15世紀後半に文献にて初めて登場しますが、名前の由来やそれが何を指しているのか等は確認することはできません。
その後も様々な階級の文献に登場することから、辻が花染めは広く人々の間に広まっていたことがうかがえます。
庶民の中では普段着のような位置づけだったのかもしれません。

室町時代から江戸時代初期にかけて広く普及しました。
しかしながら、友禅染めが台頭するにつれ、作成に手間がかかることからも次第に衰退してゆき、幻の染め物と呼ばれています。

□辻が花染めの特徴

辻が花染めの特徴としては、先述の通り絞り染めに加えて様々な技法が組み合わされることにあると言えるでしょう。
付け足すとすると、時代によって模様が変化していったことが上げられます。
時代ごとに辻が花染めの模様の変化をご紹介します。

1.室町時代中期…辻が花染めの初期であり、絞り染めのみであったと考えられています。

2.室町時代後期…絞り染めに加えて刺繍などの技法も加わってきましたが、図案は簡単で強い特徴を表現してはいませんでした。

3.安土桃山時代~江戸時代初期…辻が花染めの最盛期にあたります。豪華絢爛と呼ばれる時代に合わせて派手な図案が多く、絞り染めの美しさを最大限に引き出されていました。

4.江戸時代中期…辻が花染めの終焉期にあたります。基本は絞り染めであるはずだったのですが、この時代には絞り染めは単に着色をするだけの意味しか持っていませんでした。細かい模様は、ほとんど刺繍や描き絵で行われていました。
友禅染めが台頭し始めていた時期でもあり、辻が花染め本来の良さを失ってしまったので、消滅へと向かっていきました。

□おわりに

以上が幻の染め物と呼ばれる辻が花染めのご紹介になります。
他とは一風変わった独特の奥行き感を持つ辻が花染め。一度は消えてしまいましたが、現代ではまだ辻が花染めを行っている工房があります。
着物の模様として気になられた方は是非辻が花染めを一度ご検討下さい。

多千花きもの着付け教室は、神楽坂にある初心者専門きもの着付け教室です。

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