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浴衣はどうやって作られているの?|知っておきたい浴衣の技法2018.06.22
これからやって来る夏に向けて、お気に入りの浴衣を準備している方も多いのではないでしょうか?
浴衣は反物から仕立てるオーダーメイドのものと、既製品がありますが、どんな作り方をしているのかまでは、なかなか知る機会がありません。
そこで今回は、40代、50代の女性にふさわしい浴衣の製法、技法についてご紹介します。
■職人の細やかな表現が魅力的な「注染」
一つ目にご紹介するのは「注染(ちゅうせん)」という技法です。
注染とは、特殊な糊で防染し、重ね上げた生地の上から染料を注いで模様部分を染め上げる伝統的な型染めの一種になります。色数や柄に制限がなく、様々な模様が生まれています。
手ぬぐいにも使われる技法で、染料が生地を通過するので裏表がありません。
型置き(晒し上がりの生地の上に型を下ろし、糊で防染する工程)→そそぎ染め(生地に染料を通す工程)→水洗い(余分な染料や糊を落とす工程)→乾燥→仕上げ(染め上がった生地をまっすぐに伸ばしたり、裁断したりする仕上げの工程)というように、手作業で非常に多くの工程を要するため、ぼかしやにじみなどの繊細な表現が魅力的な浴衣となります。
■自分だけの浴衣を楽しめる「板締め絞り」
続いてご紹介するのが、「板締め絞り」です。
板締め絞りとは、生地を折りたたみ、木の板で挟んで染める染色方法のことを言います。生地を屏風上に折りたたむことで連続した文様をつくりだし、大胆でモダンな印象が特徴となっています。
板締め絞りでつくられた浴衣は、生地のたたみ方や染料の浸透具合によって染め上がりの柄が多様に変化するため、同じやり方で染めたとしても、まったく同じものはできません。
偶然が生み出す柄の味わいを楽しみたいという方は、ぜひ板締め絞りの浴衣をお召しになってみてはいかがでしょうか。
世界に一つだけの自分の浴衣として、非常に愛着が湧くと思いますよ。
■有松絞りで有名な「絞り」
最後に、「絞り」の技法をご紹介します。
絞りとは、生地を糸で縛ったり、挟んだりしてその部分を防染しながら染める方法のことを言います。代表的なものに、愛知県の有松絞り、鳴海絞りなどがあります。
技法は一子相伝と言われ、後継者がいないとその技法も途絶えてしまいます。全盛期、300を超える絞りの技法があったと言われますが、現在は40前後まで減っています。
浴衣の製法、技法について知識を深めていただけたでしょうか。
自分の着ている浴衣が、どんな風に作られているのかを知ると、一段と愛着がわきますね。ぜひご自身のお気に入りの浴衣を見つけてみてください。
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おかもとたかこ
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