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着物の名古屋帯の歴史について詳しくご紹介します2018.05.05
着付けを習っているビギナーさんの中には、「名古屋帯」と「袋帯」の違いが良くわからない、とおっしゃる方が多いようです。
名古屋帯とは、袋帯に比べてその長さが短く、一重の太鼓結びにする際に使用する帯のことです。
今回は、名古屋帯についてもっと知りたいとお考えの方に、名古屋帯の特徴や歴史についてご紹介します。
【名古屋帯と袋帯のわかりやすい違いって?】
まず、長さが違います。
名古屋帯・・370~390センチ前後(お仕立て前)
袋帯・・・・445~455センチ前後
着つける時は、名古屋帯のお太鼓は、一重、袋帯のお太鼓は二重になります。そのため、慶事の装いには「重なるように」ということから袋帯が礼装として定着しました。
【名古屋帯はどんな時に合わせるの?】
改まった正装には向きませんが、織の帯で格の高い柄(金糸、銀糸を使った七宝、菱などおめでたい文様、松竹梅)であれば、準礼装として合わせることができます。たとえば、お茶会におよばれしたときや、カジュアルな結婚パーティなど、向いていると思います。
また、名古屋帯の格は様々で、前述の準礼装としてしめられる帯もあれば、カジュアルダウンした銀座結びなどで、粋に結ぶこともできます。ですから、一口に名古屋帯と言っても、TPOに合わせて、幅広いコーディネートができるのが名古屋帯の魅力ともいえます。
また、袋帯は、その長さの分だけ、どうしても重くなります。50代になると、身に着けるバッグなども、重いものを持つのがおっくうになる方も多いのです。
そういった点でも、袋帯に比べ、軽い名古屋帯は50代女性の着物姿にはなくてはならない存在です。
【名古屋帯はいつできたのでしょうか?】
名古屋帯ができたのは大正時代のことでした。
男性は女性に比べて洋服が広まっていましたが、女性はまだ和装をする人が多くいました。
その当時、よく使われていた帯は裏と表の布が違う「昼夜帯」が一般的だったのです。
その帯を締めるために、多くの女性は身支度に時間がかかっていたのですが、女性解放運動が盛んになり、社会で働く女性が増えてきたころ、越原春子氏が身支度に時間がかからない帯を考案したのでした。
彼女が短時間で帯を締めやすくするためにアイディアを出して、仕立てたのが始まりとされています。
越原氏が考え出した帯は、名古屋の松坂屋が売り出したことによって全国へと広がったのです。
女性の身支度を早く終わらせて仕事へ行くことができるようにした名古屋帯は、女性の社会進出とともにできた帯ということになります。
【まとめ】
名古屋帯は、大正という女性が活躍し始める時代に、今までの女性の慣習や日本の伝統の形を変えることができた帯だと言えます。
激動の時代に越原氏は時代に合った帯を考案したからこそ、世間に受け入れられ、今日の私たちにまで広く普及しているのです。
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おかもとたかこ
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