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着物好きなら知っておきたいぼかし染めの種類と特徴とは2018.08.29
みなさんこんにちは。
みなさんは着物の模様のなかで、何が一番お好きでしょうか。
様々な模様がありますので、好みも人それぞれではあると思います。
また、模様の好みが様々であるのと同様に、染め方の好みも様々であると思われます。
模様と染め方は密接な関係ですので当然ですね。
今回は着物の染め方に注目して、なかでも「ぼかし染め」という技法について詳しく説明してまいります。
□ぼかし染めとは
では、最初にぼかし染めの基本的な部分から説明してまいります。
ぼかし染めとはその名の通り着物の染め方の手法の一つです。
染めるときに意図的にぼかすことで、生地にグラデーションを生み出す染め方です。
ぼかし方も様々あり、柔らかい印象からシャープできりっとした印象まで、幅広く表現できることがぼかし染めの特徴です。
また、生地全部を一度に染めることもありますが、柄の一部分のみぼかし染めをする細かい作業にも使用できる染め方です。
□ぼかし染めの種類
それでは、次にぼかし染めの種類についてご紹介してまいります。
含ませる染料の多さや振りかける水の量などで、様々な表現ができるぼかし染めは種類の多さが魅力です。
ここでは、そのなかのいくつかをご紹介します。
・裾ぼかし…裾ぼかしは着物の裾の部分が一番濃く、上部に上がっていく度に段々と色が薄くなっていくぼかし染めになります。グラデーションが綺麗でやわらかい雰囲気をうみだします。
・たてぼかし…たてぼかしは裾ぼかしが着物の上下でグラデーションを生み出していることに対して、着物の横のラインでグラデーションを生みだします。しかも、そのラインは濃い色で染められていて、ぼかしていく部分も短く着られているのでとてもシャープな印象をあたえます。
ラインは一つだけではなく複数染められます。ストライプに近いという表現が一番近いでしょう。
・まきぼかし…まきぼかしは着物の模様の付近のみぼかしており、それ以外の部分は均一に染め上げる方法です。模様の部分のみグラデーションがあるので、模様が浮きあがってくるような雰囲気を生み出します。
□おわりに
以上がぼかし染めの主な種類とその特徴のご紹介になります。
これらの他にも、山の形をぼかし染めで表現することで山の遠近感や荘厳さを表現する「遠山ぼかし」や、水の流れるような様子をぼかしによって表現する「流水ぼかし」など様々な手法があります。
ぼかしは自然の持つ神秘性を上手く表現することに向いている染め方だと言えるでしょう。
ぼかし染めの着物にご興味をお持ちいただければ、是非様々な種類の染め方も調べてみてください。
きっと着物を楽しむ幅がより広がるでしょう。
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おかもとたかこ
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