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浴衣好きなら知っておきたい注染染めの歴史と特徴2018.08.13

みなさんこんにちは。
浴衣がお好きな方の中には、柄や染め方にこだわりをお持ちの方も多くいらっしゃると思います。
また、どんな手順を踏んで浴衣が作られているのか、作り方にも自然と興味が向いていきますよね。
そこで、今回は浴衣の製法に着目してご紹介してまいります。
今回取り上げる染め方は「注染染め」です。
□注染染めの歴史
注染染めは、日本独自の染色方法で手ぬぐいや風呂敷などにも使用される染め方です。
注染染めは明治時代に考案された染色方法です。
原型としては江戸時代にその形は考案されており、改良を重ねることを通じて、明治時代に日本独自の染色方法として確立しました。
13メートルほどある浴衣の生地を1メートル前後に屏風たたみにし、土手を使用し、じょうろで染料を注ぎ込んだ後に色を浸透させます。
一度に複数の染色ができるため色や柄の幅が爆発的に増え、染色業界に大きな影響を与えました。
当時としては画期的な染色方法でした。
□注染染めの特徴
では、そのような注染染めにはどのような特徴があるのでしょうか。
注染染めは染料が生地の奥まで浸透して糸の一本一本にまで染め上げられているので、裏表がありません。
また、注染染めはすべて職人の手作業のため、微妙な色合いの変化や奥行きのあるぼかし具合などの風合いも生まれます。
□注染染めの注意点
注染染めの浴衣を、長く美しく使用していただく為にも注意点をご説明します。
浴衣を洗う場合、色落ちする可能性がゼロではありません。
呉服屋さんで購入、お仕立てする場合は、仕立てをする前に生地を一度水に通す「水通し」という工程がありますが、既製品で購入する場合はこの工程が省かれていることが多いのです。
浴衣をご自宅で洗う場合は、浴衣だけ分けて洗うことをおススメします。洗濯ネットに入れ、毛布モードなど優しい水流で洗いましょう。着物用の洗濯ネットを使うと型くずれがなく安心です。
シワを付けないために、脱水は1~2分程度にします。直射日光を避けて干しましょう。
□おわりに
注染染めは上記の様に機能性の面でとても優秀ですが、同時に使用していく中で柄の風味が変化していくことが最大の魅力点だと言えるでしょう。
長く愛用してその色合いの変化を是非お楽しみください。
このように、浴衣の魅力の一つに柄の多様性があり、染め方一つで特徴や風合いに大きな違いが生まれます。
是非注染染め以外の染め方や柄にも注目して、浴衣をお楽しみください。
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おかもとたかこ

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