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浴衣好きなら知っておきたい有松絞りの歴史と特徴について2018.08.17
みなさんこんにちは。8月も終盤にさしかかりました。
今年は浴衣をお召しになる機会はございましたか?浴衣の季節もあと少し、存分に楽しみたいですね。
浴衣は夏の代名詞、素敵な浴衣を見るとすぐほしくなるのは私だけでしょうか。いつかは着てみたい、高級浴衣の代名詞「絞り」の浴衣も、憧れの一枚。
今日は絞りの代表格、有松絞りをご紹介します。
□有松絞りとは
それでは、最初にそもそも有松絞りとはどのような絞りなのかをご紹介します。
有松絞りとはその名の通り絞り染めの一種で、慶長13年に東海道沿いの有松という集落で始まりました。
様々な絞り方によって様々な模様を表現できることが最大の特徴と言えるでしょう。
□有松絞りの歴史
次に、有松絞りの歴史を詳しく説明してまいります。
先述の通り、有松絞りの生まれは東海道沿いの有松という集落です。
有松は地理的な問題から、宿場としての発展が難しいとされていました。
当時、九州から名古屋城へ訪れていた人々は絞り染めの衣装を持っていました。
それを見た竹田庄九朗は、当時生産が始められていた三河木綿に同様に絞り初めを施しました。
それを街道を行き交う人々に土産として売り出したのが有松染めの普及のはじまりになります。
その後、有松染めは広く普及しましたが、有松がその営業独占権を所得しました。
幕末までその独占は継続しましたが、幕末になり凶作に苦しむ人々が現れてからは独占権が解除され、周辺地域にも有松染めが広まりました。
その後、全国各地で絞り染めが始まり、東海道も交通の中心から外れたことで有松絞りはどんどん衰退していきます。
しかし、明治時代に新たな技術や特許によって、再度有松絞りは復興しました。
その勢いは第二次世界大戦を挟んで昭和の中頃まで続きましたが、インクジェットプリントなどの技術革新により、安い海外製品に押され、その生産量や技術は衰退の一途をたどっています。
現在は、伝統工芸品に指定され、復興への取り組みが興されています。
□有松絞りの特徴
有松絞りの特徴はほとんどが一子相伝と言われ、親から子、師匠からひとりの弟子へ技法が受け継がれます。全盛期は300とも400とも言われた技法は、現在は50を切っています。後継者がいないと、その絞りの技法も途絶えてしまいます。
長命で一躍スターになった、「きんさん、ぎんさん」もこの絞りの職人さんだったとのこと。
・くも絞り…蜘蛛の巣状の模様ができます。
・巻き上げ絞り…模様の輪郭部分を平縫いして袋状になった部分に糸を巻き付けます。
・三浦絞り…模様一列を一本の糸でくくります。網目状の模様ができます。
・鹿の子絞り…鹿の斑点のような模様ができます。
□まとめ
以上が有松絞りのご紹介になります。
そのバリエーション豊かな模様のなかから、自分好みの模様を見つけてみるのも面白いですね。
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おかもとたかこ
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