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着物についての豆知識―茶道教室で活躍する小紋の歴史2017.12.29
「普段着として小紋の着物を着たい」
「茶道教室に通おうと思っている」
「お茶の席に呼ばれた」
こうした理由から、着物の中でも小紋の着物を着たいと思っている方はいらっしゃいませんか?
小紋の着物は、お稽古事やちょっとしたお出かけの際に着ていくことができるカジュアルな着物として知られています。
今回は、これから小紋の着物を着る可能性のある方に向けて、小紋の特徴や、その歴史についてご紹介しようと思います。
小紋ってどんな着物?どんな時に着たらいいの?
「小紋」とは、着物全体に同じ模様が繰り返し描かれていて、天地がなく、同じ柄が繰り返してある着物のこと。
お稽古事やお出かけの際に着ていくだけでなく、華やかにドレスアップして幅広く活用することも可能になります。
では、そんな小紋の着物はどういった経緯で作られるようになったのでしょうか。
その歴史を見ていきましょう。
小紋の発祥は室町時代
小紋の発祥は、室町時代と言われています。
それ以前にも型紙を使って染めたものは残っているようですが、小さな柄のものは室町時代に鎧の革所や、家紋などに染められました。
武士、特に大名たちが参勤交代のため江戸に藩邸を置くようになった江戸時代には、小紋を武士の礼装である裃に染めるようになり、「江戸小紋」として現代にも息づいています。
庶民たちが経済的に裕福になってくると、彼らも小紋を着物に染めるようになりました。しかし、裃の柄は禁止されていたため、庶民たちは自分で色々な柄を考えたと言われています。
例えば、人形や、芝居にちなんだ大根と下ろし金、夏の風物詩のうちわ、歌舞伎を題材にしたものなどです。寛政から文化文政の頃になると技術も発展し、職人制度も確立されたため需要も多くなりました。この頃が最も隆盛した時代だったようです。
明治時代に外国から化学染料が入ってくると、しごき染めが可能となり、色も明るい色から渋い色まで豊富になります。デザインも斬新なものができたり、小紋染めの技術が広く応用されるようになったのです。
なぜ茶道には小紋なの?茶道に紬はNGといわれるわけとは?
先生の考え方によりますが、洋服でお稽古ができるのに、茶道のお稽古の時に小紋でなくてはならない、という決まりはありません。私も経験がありますが、お稽古をするときに、紬のように素材にハリがある生地だと、袂が身体に沿わないのでお点前がしずらいのです。
また、紬はもともとが普段着なので、お茶会など人をもてなす、またそのもてなしを受ける、という目的の会には普段着である紬はふさわしくない、という考え方が根付いているようです。
小紋には、前述の江戸小紋など格の高い小紋から、ごくカジュアルな小紋までバラエティに富んでいます。お値段もこなれたものも多いので、ぜひ研究してみてくださいね。
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おかもとたかこ
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