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着物を着るとなぜ誰もが美しくなるの?その理由は歴史にあった!2017.11.07
着物を着るとなぜ誰もが美しくなるのか?その理由は歴史にあります。
私たち日本人の民族衣装である着物。着物を着ると、誰もが美しくなるのはなぜでしょう。その理由は歴史の中にヒントがありそうです。
衣服の始まりはとっても質素でした
衣服の始まりは一枚の布の真ん中に穴をあけ、頭からかぶって紐で縛るという、暑さ寒さから身体を守る単純な物でした。
古墳時代に入り、中国大陸との交流が盛んになり、その影響を強くうけます。筒袖の上着や下はスカートやズボン、ワンピースタイプの衣服が着用されるようなりました。このころから、身分の高い人は絹の衣服を身に着けるようになり、このころから日本でも養蚕がはじまりました。
平安時代に、着物の原型が生まれたといわれます。遣唐使の廃止により大陸からの影響がなくなり、日本独自の形や色など、様々な進化を遂げていったのがこの時代です。十二単に代表される、染色の技術や重ね着などが貴族の華やかな生活や宮廷文化から生まれました。着物にも使われる絹糸は、貨幣価値をもち、全国で養蚕が盛んになります。上質な絹糸は献上され、くず糸を紡いだものが平民の衣服になりました。
鎌倉~戦国時代に入ると武家文化が色濃く反映され重ね着を簡素化し、袴なども省略し、小袖(着物)だけの形に変わっていきます。一方で、文化の担い手である公家や文化的趣味をもつ武家により、脈々と相伝されていくものもありました。その土地で採れる麻などの自然材料や養蚕などにより、風土に根付いた様々な織物が生まれていきます。
戦乱が落ち着いた安土桃山時代に入ると、小袖の形はそのままに染色や絞り、箔や金糸などを使った加工技術が生み出されていきます。このころ、現在の名古屋帯の原型ができました。
着物文化が花開く、江戸時代がすごい!
江戸時代に入ると着物の形が定着します。1764年の「絹布裁要」という裁断の教科書が発行されましたが、それに載っている裁断図と、現在の和裁の教科書に載っている裁断図は同じであることに驚きます。
また、衣服をファッションとして楽しむことが定着していきます。
大名が着用する裃の模様の細かさを藩で競うようになったり、友禅が生み出されたりしたのも、この時代。三代将軍家光の時代に始まった参勤交代では、東海道を行き交う大名たちがこぞって買い求めたのが有松鳴海絞りでした。戦乱がなく平和であったこと、また鎖国により異国文化の影響が少なかったことから、日本独自の文化が花開いた大変すばらしい時代であったともいえます。
日本の文化を担ってきた先人たちのあくなき探求心の結晶ともいえる着物。着物が日本人を一番美しく見せてくれる一番の理由は、着物に宿る、先人たちの強い「気」なのかもしれません。
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おかもとたかこ
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